犬は驚くべき嗅覚や感受性を持っており、飼い主のちょっとした体調の変化にも気づくと言われています。
実際に「うちの犬が私の妊娠に気づいているかもしれない」と感じた方も多いのではないでしょうか?では、なぜ犬は妊娠を察知できるのでしょうか?この記事では、その理由を科学的視点から解説するとともに、妊娠中の愛犬との正しい接し方についても詳しくご紹介します。
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犬は飼い主のお腹の中の赤ちゃんの存在を感じる!
犬は非常に鋭い嗅覚と感覚を持ち、飼い主の妊娠を察知すると言われています。
ホルモンの変化や行動の変化を通じて、犬は妊娠を認識し、特別な行動を取ることが多いのです。
本記事では、その理由や具体例をあげながらわかりやすく解説します。
犬が妊娠に気づく理由
犬はその鋭い感覚と本能によって、飼い主の妊娠にいち早く気づくことができるとされています。
ここでは、犬がどのようにして妊娠を察知するのか、その理由を解説します。
犬の嗅覚は人間の数万倍以上!ホルモンの変化を察知
犬の嗅覚は、人間の1万~10万倍といわれるほど鋭敏です。
妊娠中、女性の体ではエストロゲンやプロゲステロン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)といったホルモンが分泌され、それが体臭や汗に含まれる成分に影響を与えます。この微妙な匂いの変化を犬は敏感に嗅ぎ取ることができます。
具体的には、妊娠初期に分泌が増えるhCGホルモンや体温の上昇による皮脂の変化が、犬にとっては「何かが違う」という明確なサインになります。
こうした変化は、人間の感覚では気づけないほど微細ですが、犬にとってはわかりやすい信号なのです。
飼い主の変化を見逃さない
犬は人間の感情や行動の変化に非常に敏感な動物です。
妊娠中の女性は、ホルモンバランスの影響で体調や感情に変化が現れやすく、歩き方や動き、食生活が普段と異なる場合があります。
犬はそれらを日常の中で観察し、「いつもと違う」と感じ取ります。
例えば、妊娠初期のつわりで飼い主が横になることが増えたり、体力の低下で運動量が減ったりすることがあります。
犬はこうした小さな変化から、飼い主の体に何かが起きていることを理解します。
犬は病気も嗅ぎ取れる
犬が病気や体調の異常を嗅ぎ取れるという研究は数多く存在します。
たとえば、糖尿病、てんかん発作の兆候を感知できるという医療アラート犬やがん探知犬など、 犬はとても高機能なバイオセンサーだといわれています。
同様に、妊娠による身体の変化も感知する能力があると考えられます。こうした犬の特殊な能力が、妊娠の早期発見にもつながっているのです。
飼い主の妊娠で犬にも変化が起きる

飼い主が妊娠すると、犬もその変化を感じ取り、これまでとは違う行動や態度を見せることがあります。
その背景には、犬の鋭い嗅覚や感覚、そして飼い主との深い絆が影響していると考えられています。
飼い主を守るような行動を見せる
妊娠中の飼い主に対して、犬が「守る」行動を取るようになることがあります。例えば、以下のような例があります
お腹の近くに寄り添う
妊娠中の女性のお腹に寄り添い、あたかも守るかのように横たわる犬がいます。
これは、犬が飼い主の身体の変化を察知し、直感的に大事な存在を守ろうとする本能的な行動です。
家の中で見張りを強化する
飼い主が妊娠してから、普段よりも警戒心が強くなり、家族や外部からの物音に敏感になる犬もいます。
これは、新しい命を守るために「警戒モード」が働いていると考えられます。
飼い主への甘えが増える
妊娠中、犬が飼い主に対して甘えん坊になるケースもよくあります。
これには、飼い主の身体や行動の変化が犬に影響を与えることが関係しています。
常に近くにいたがる
犬が飼い主の側を離れなくなる、どこに行くにもついてくるといった行動が見られることがあります。
これは、犬が飼い主の変化を不安に感じたり、単に「守りたい」と思っているためです。
触れ合いを求める
飼い主が座ったり横になったりすると、いつも以上に体を寄せてきたり撫でられるのを求めたりする犬もいます。
この行動は、飼い主への愛情表現と安心感を得ようとしている証です。
不安やストレスを感じる場合もある
一方で、犬によっては妊娠中の飼い主の変化に戸惑い、不安やストレスを感じることもあります。
これには、飼い主の行動の変化や赤ちゃんを迎える準備による環境の変化が影響している場合があります。
行動の変化
妊娠中の飼い主が体調の変化で散歩の時間が短くなったり、スキンシップが減ったりすることがあります。
これにより、犬が不安定な行動を見せることもあります。
例えば、食欲が落ちたり、吠える頻度が増えたりするケースが報告されています。
新しい家具や音への戸惑い
赤ちゃんを迎える準備として、家にベビーベッドやおもちゃなどが増えると、それに慣れるまで時間がかかる犬もいます。
また、新しい物の匂いや音にストレスを感じることもあります。
妊娠中の犬との接し方のポイント
妊娠中も犬との信頼関係を維持し、愛犬が安心して過ごせるようにすることが大切です。
以下のポイントを意識しましょう。
愛犬の不安を軽減する
スキンシップや声掛けを心がけ、いつもと変わらない愛情を伝えることで、犬に安心感を与えます。
新しい環境に徐々に慣れさせる
赤ちゃんの家具や音に少しずつ慣れさせ、犬が不安にならないように配慮します。
無理のない範囲で日常を維持
散歩や遊びの時間をできるだけ確保し、愛犬が感じるストレスを軽減しましょう。
まとめ

飼い主の妊娠は、犬にとっても感情や行動に影響を与える大きな出来事です。
犬はその鋭い嗅覚や感覚で妊娠の変化を感じ取り、飼い主を守ろうとする行動を見せたり、甘えが増したりします。
しかし一方で、不安やストレスを抱える犬もいるため、妊娠中は愛犬の様子に注意を払い、愛情を持って寄り添うことが大切です。
また、妊娠中から赤ちゃんを迎える準備を進めることで、犬が新しい家族を受け入れやすくなります。
飼い主と犬の絆を大切にしながら、新しい命を迎える準備を愛犬と一緒に進めることで、赤ちゃん誕生後も家族全員が幸せで穏やかな日々を過ごせるようになります。
犬は家族の一員として、新しい家族を迎える心強いパートナーとなるでしょう。
妊娠期間中も愛犬と一緒に、絆を深める素晴らしい時間を過ごしてください。